子どもの成長にまつわる豆知識
伸び続ける平均身長

平均身長というのは、毎年3月頃に文部科学省が発表しているデータで、1900年から続いているものです。現在、文科省はこのデータを毎年実施される「学校保健統計調査」からまとめていて、5~17歳の年齢別に平均した身長を発表しています。なお、身長のほかにも体重や座高も公表されていますから、子どもの年齢ごとの平均的発育と健康状態が一目で分かる大変興味使い資料といえるでしょう。
たとえば、6歳の平均身長を1900年と2004年で比べてみます。1900年の数値は男子107.0cm、女子は104.8cmです。一方、2004年のデータをみると男子116.8cm、女子115.8cmとなっています。わずか100年ほどで、6歳の子どもの身長はそれぞれ男子で9.8cm、女子が11cmも高くなっていることがわかります。これに限らず、すべての年齢において平均身長が上昇しているのは一目瞭然。日本の子どもたちの身長は確実に伸びています。
良質な睡眠は成長ホルモンの分泌を促す

子どもの身長は、乳幼児期と思春期の2つの時期に特に大きくなります。なかでも思春期の身長の伸びは、成長ホルモンの分泌に左右されるところが大きく、それを促すことができれば身長を伸ばす一番の近道になると考えられます。
成長ホルモンの分泌を促進させるために一番大切なのは睡眠です。ところが、近頃の子どもたちは、昔と比べて睡眠時間が短くなっています。さらに時間的には同じでも、夜のどの時間に眠っているかによって、成長ホルモンの分泌量は異なります。効果的なのは早寝早起き。そして寝入って間もないときに熟睡するのがいいといわれます。
もちろん睡眠の質も大きく影響します。子どもが安心してゆっくり眠られるように、布団などの睡眠グッズも天然のやさしい素材を選びたいものです。また、食事時間にも注意したいもの。就寝前に食事をすると食べたものが胃に残って、質の高い眠りの妨げになってしまうからです。
1日3食! 6大栄養素を上手に摂取しよう!
最近は朝食を抜く家庭が増えているといいます。その影響で、朝ご飯を食べない子どもたちも多いようです。ただしそれでは成長に悪影響を及ぼしてしまいます。
子どもの身長を伸ばすためには、炭水化物、タンパク質、脂質、ビタミン、ミネラル、食物繊維の6大栄養素をバランスよく摂らなければなれません。そのためにも1日3度の食事をかならず取ることが大切。1回でも食事を抜いてしまうと、子どもに必要な栄養素が不足してしまう恐れがあります。
最近の子どもたちの食事内容を見てみると、炭水化物や乳製品が十分である一方、ビタミンやミネラルを多く含む野菜や果物などの摂取は少ないようです。毎日の食事に野菜や果物を加えることに気を配りたいものですね。もちろん、楽しくご飯を食べるのも非常に大切。ストレスは成長ホルモンの分泌の敵です。1日3回の食事の時間を笑顔いっぱいの楽しいものにしましょう。
体にほどよい疲れを与える運動をする
毎日の運動は、骨に刺激を与えその成長につながるものとされます。ただし運動のしすぎもよくありません。食欲がなくなってしまったり、疲れすぎてしまうこともあるからです。その結果が、骨の成長を妨げてしまうことにもなりかねません。
意識したいのは程々の運動です。それが心地よい疲労感とグッスリの睡眠や、食欲につながります。